お盆あれこれ

2017-07-13

ここではお盆について説明しております。
*お盆の時期や飾り方には地域差があります。詳細はお近くの寺院までお問い合わせ下さい。

お盆

お盆とは、正式には「孟蘭盆」といい、古代のインド語の1つであるサンスクリット語の「ウランボン」を音訳したものです。その意味は、「逆さ吊りのような苦しみ」を示しています。それは以下の説話に依っています。

お釈迦様の弟子の目連は、母親が死後の世界で餓鬼道に堕ちて飢えに苦しんでいる姿を見て、お釈迦様に母を救う方法の教えを請いました。その教えに従って、布施や供養を僧侶や多くの方々に施したところ、その功徳により母親は極楽浄土に行くことができました。それ以来、目連が多くの人に施しをした7月1 5日は先祖供養の大切な日になったと仏典に伝えられています。(『佛説盂蘭盆經』,SAT大正新脩大蔵経, 経集部,No.0685,竺法護釈より)

 

また、サンスクリット語が漢字に翻訳されたことでインドから中国へ広がりを見せてから、その後仏教は中国から日本へも流入しました。これにより中国では仏教以前から死者への祖霊の儀式もあったため、これらが一緒になって日本に祖霊信仰として伝播された説もあります。

このような経緯で日本のお盆の時期に、お寺では「孟蘭盆会」という法要を執り行います。各家庭ではお盆には故人の霊が帰って来るといわれ、お供えや提灯を飾ってお迎えします。

お盆の期間

説話にもあるように、明治時代以前のお盆は7月1 5日を中心として1 3日に迎え火、1 6日に送り火を行なっていました。

これが新暦になるとお盆の期間が農作業の繁忙期と重なるため、ひと月遅れの8月1 3日から1 6日にお盆をするところも多くなりました。

現在も地域によってお盆の時期はまちまちですが、大きく分けて7月1 3 日から行う地域と、8月1 3日から行う地域があります。

迎え火・送り火

1 3日の夕方に自宅の門口などで「迎え火」を焚いて、霊を迎えます。「迎え火」は焙烙ほうらくと呼ばれる素焼きのお皿の上でおがらを焚きます。

1 5日の夜、もしくは1 6日に「送り火」を焚いて盆送りをします。精霊流しや灯籠流しなどで送る地域や宗派もありますが、最近ではそれができる海や川が少なくなっているようです。

焙烙ほうらくは仏壇店で、おがらはスーパーや花屋さんで購入できますので、事前に準備をしておくことが大切です。

ただし、マンションなどの共同住宅の場合、玄関先やベランダで実際に火を焚くことは難しいので、その場合は盆提灯を使うことがあります。安全のために盆提灯用のローソク電池灯もよろしいかと思います。

新盆(初盆)

新盆とは、故人の四十九日が済んだ後、初めて迎えるお盆のことです。

この新盆には、故人の霊が初めて家に戻ってこられるので、普段のお盆よりも丁寧にお迎えします。

僧侶を迎えて読経をしていただいたり、ご親戚や故人に縁があった方がお参りに来たりということもありますので、準備は通常のお盆よりは少し早めに行うことをおすすめします。

棚経とは?

棚経とは7月(あるいは8月)1 3日から1 5日の孟蘭盆のとき、僧侶が檀家の皆様のお宅に赴き、亡き人の霊を祀った精霊棚(または盆棚)の前で読経することを意味します。

お盆といえばナスやキュウリで馬などご先祖様への乗り物を作った思い出があるかもしれませんが、それらはこの精霊棚へのお供えものです。

新盆の方はこの棚経の際に一緒に読経して頂くことが多いようです。



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